こんにちは! ルカです。
前回の記事では目標となるイラストを見つけ、明確なスローガンを掲げました。
今回は実際に自分でイラストを描きましょう!
しかしこれは【3ヶ月で上達】するために練習するブログなので、ただ「好きなイラストを描く」わけではありません。自分の実力を把握するためにイラストを描いていきます。
前回の記事であなたが掲げたスローガンは何ですか?
そのスローガンに沿った題材でイラストを描きます。
私が掲げたスローガンは「3ヶ月で、タカヤマトシアキさんみたいなキャラクターイラストを描けるようになる!」です。
そこで今回は現状の自分の実力を知るため、まずはキャラクターのイラストを1体 描くことにしました。
※ 前回の記事が気になった方はこちらからご覧ください。
今の実力の把握
実力を把握するために描くべきもの
自分の実力を把握するために何を描けば良いかは、下の図を見れば明白です。
前回の記事でも使ったこの図と、自分が掲げたスローガンを見比べてください。
例えば私の掲げた目標は「3ヶ月で、タカヤマトシアキさんみたいなキャラクターイラストを描けるようになる」ことです。この図で言えば「人物」の要素から目標を立てました。
つまり私が現状の実力を把握するには
- 「人物」のイラストを描くこと
- 「線画」と「塗り」のキャラクターイラストであること
- 線画には「顔」「パーツ」「ポーズ」「パース」の要素が入っていること
- 塗りには「配色」「陰影」「加工」の要素が入っていること
上のような条件を満たしたイラストを作成する必要があります。
おそらく、それなりに時間のかかる作業になると思うので、自分に無理のない範囲で要素を分解してもOKです。
つまり「一度に線画も塗りも仕上げる時間はない」→「今日は線画の顔の部分だけ描こう!」ということ。この場合は線画の顔だけにフォーカスして自分の実力を把握できます。次の日は全身のバランス、次の日は様々な角度からのパース……というようなかんじです。
自分の実力を把握したら、次に目標とするイラストと見比べて課題をピックアップしていきましょう!
それでは私も早速実践していきます。
実際に描いてみる
それではPDCAサイクルの「Do=実行」に移っていきます。
まず、この記事を書いている今日は休日の午後。微妙に時間はあります。
塗りまで到達するのは厳しそうなので、女キャラ1体の線画を描くことにします。
意識するのは「顔」「パーツ」「ポーズ」「パース」ですね。早速やっていきましょう。
銃を持った煽り構図の女性キャラが完成しました。下書きで構図を探りつつ、線画を完成させるまでに大体1時間30分です。衣装や小物類を描けていない状態なので、たぶん遅筆な方ではないでしょうか。しかしあまり迷わず描き進められたことを考えると、私にしては早く描いたかもしれません。
ちなみに下書きはこちら ↓ ポーズや体の中心線、重心や頭身などをザックリ探っています。
ここですでに一つの問題点が見つかりました。見比べてみると下描きの方が構図に勢いを感じます。完成した線画よりも足や腕がもっと手前に突き出していて、迫力がありますよね。キャラの重心もしっかりしています。線画の方がコンパクトに収まってしまった印象です……悔しい。
言い出すとキリがないので一旦置いておきましょう。
さて、描く前に意識したのは次の2点です。
- 「自分の描きたいイラスト」は何かを念頭におく。
- お手本のイラストを参考に、キャラクターのポーズや全体感を決める。
私の場合、1の「自分が描きたいイラスト」は前回の記事で表にした通りです。これは尊敬するイラストレーターのタカヤマトシアキさんのイラストを見て要素を書き出したもの。
人物の線画はどんなテイストですか? | 頭身などの肉体表現がリアル寄り。顔はデフォルメされている。 |
色選びはどうなっていますか? | 1色〜2色をメインに据える。「派手な鮮やかさ ↔︎ 霞む色」の間の奥行きが広い。 |
どんな塗り方がされていますか? | 厚塗り。 |
背景はありますか? | 「モチーフ+空気感」の背景構成が多い。 |
リアルですか? 強くデフォルメされていますか? | リアル。 |
あなたはなぜそのイラストが好きなのでしょうか? | 光り輝くような色彩。奥行き。肉感。質感。 キッパリと整理された情報の中にリアルな描写を感じさせるところに感動するから。 ダイナミックな空間表現に憧れている。 |
今回は一番上の行の、人物の線画について意識しました。頭身など肉体表現はリアルに、顔はデフォルメして描きます。
2のお手本のイラストは、自分が設定した「憧れのイラスト」そのものにすると分かりやすいでしょう。
私の場合は一枚のイラストというより、尊敬するイラストレーターさんを目標にした節があるので、そのイラストレーターさんのイラストの中からお手本にする人物イラストを探しました。
余りに女性キャラが苦手なので真面目に練習しようと描いてみたけど…結局メカ要素とドラゴン要素を付け足したイラストです。 pic.twitter.com/BbtPjSbLPJ
— タカヤマトシアキ@toshiaki takayama (@tata_takayama) March 8, 2023
最高です。かわいい。
衣装やメカは、一体どのように発想するんでしょう。憧れます。
その辺りを考察して身につける試みは少し先になりそうですが、私自身にとって一つの大きな課題となりそうです。
いざ描いてみると、お手本との乖離や思い通りに描けないことに対して、歯痒い思いを感じた人もいるかもしれません。実際、私のイラストはまだ裸ですし「お手本」のようなダイナミックさにいまいち欠けます。手の構造や関節もよく分からないまま、なんとな〜くで誤魔化しました。
人により見つかる課題やぶつかる壁は違います。でも、一個一個の理由を見つけながら改善を繰り返せば、必ず理想に近づいていけるはずです!
まずは信じて実践あるのみ!
違いの洗い出し→改善を検討する
次はお手本のイラストと見比べて違いの洗い出しをした後、改善を検討します。これは「Check=検証」と「Action=対策」にあたります。ようやくPDCAサイクルが一巡しそうです!
描いたイラストをチェックする
実際に描いてみてどうでしたか?
自分が描いたイラストとお手本のイラストを見比べて、違いを洗い出すことで初めて自分の実力を把握できます。
今の実力がどうであるかは、さして重要ではありません。これから改善していくものですから。
「なんとなくダメ」や「全然似てない……」という感想で終わらせずに、「何がダメか」「似せるにはどうすべきか」を分析することが何より重要です!
まずは次の3つを確認しましょう。
- 意識するべきことを意識して描けたか?
- お手本と見比べた時の改善点
- お手本と見比べた時の疑問点
私の改善点と疑問点は下の通りです。
お手本のイラストと自分のイラストを見比べて、気づいたことはどんどん書き出していきます。それが今後取り組んでいくべき改善点です。
私の場合、意識すべき点は「顔」「パーツ」「ポーズ」「パース」でした。これがお手本のように描けたら100点ですが、そう上手くはいきません。
描いている時に気をつけたのは以下のような点です。
顔 | デフォルメして描く。なるべく「ゲームキャラクターっぽさ」を意識する。手癖より目は大きめに。 |
パーツ | 頭身などはリアル寄りに描く。 胴体の捩れを意識する。お手本のように下から見た煽りの構図で、画面に奥行きと迫力を出したい。 片足を手前に出し、頭部との遠近感を作る。 |
ポーズ | お手本がメカ×ドラゴンで「戦う少女」という感じのため、銃を持った女の子にする。 手は手前に差し伸べる感じで遠近感を出す。 |
パース | 体の対角のパーツ(頭↔︎足、左手↔︎右足)に距離を出すとき、パースが不自然にならないように。 お手本を真似て、腰を起点にした上下のパースを作りたい。 |
最初に決めたプラン通り、意識するべきところは意識して描けたと思いますが、実現できなかったことも多いです。
表の中に赤線を引いた部分は出来なかったところ。意識はできても技術力が足りず、思うように描けませんでした。
それでは違いの洗い出しができたところで、対策を検討しましょう!
どうしたら描けるようになるのか?
必要なのは何でしょうか。
知識? 観察? 経験?
見つけた「改善点」や「疑問点」について「自分に何が備わればできるようになるか」を考えていきます。
改善点のリストの横に、原因と思いつく対策を書き出します。
改善点 | 原因 | 対策 |
画面に迫力が足りない。 | パース | パースの知識を得ることで、的確な補助線と下絵を描けるようになる。 |
上半身に遠近感がない。 | パース、色塗りの遠近法 | パースを勉強する。 光の当たり方や色の塗り方も見え方に影響しそうなので、塗りの遠近法も学ぶ。 |
手が下手。 | 人体の知識、観察 | 人体の作りについて知る。 実物を観察してクロッキーする。 |
足が不自然。 | 人体の知識、観察 | 人体の作りについて知る。 実物を観察してクロッキーする。 |
計画通りのポーズにならない。 | 他のイラストの観察、分析 | ポーズの模写をする。 |
膝と上半身の距離感を感じない。 | パース | パースを勉強する。 色の塗り方を知り、実践する。 |
腰を起点にした上下の遠近感。 | パース | パースを勉強する。 強いパースのついた他のイラストを参考にする。 |
キャラクターデザインに自信がない。 | 他のイラストの観察、分析 | ゲームのキャラクターデザインを参考にする。 他のイラストを参考にして「メカ」や「人外」も描けるようになる。 |
表にして見てみると、私の場合苦手なことは大きく分けて3種類のようです。これが思うようにイラストが描けない原因でした。
- パースの知識がなく、遠近感が出せない
- 人体の複雑なパーツ(手足)の構造を知らないため描けない
- イラスト的な演出が苦手
人物の線画については上記3点が私の課題です。今後改善をしていくには、表に書いた改善策のような取り組みが必要になりそうですね。
3ヶ月の目標に向けて、まずは1ヶ月ほどで線画をマスターしていくことにしましょう!
1ヶ月で取り組むこと(線画) | |
① キャラクターデザイン | (1)顔 (2)服 |
② 人体の構造 | (1)手 (2)足 (3)胴 |
③ パース | (1)パース (2)人体のパース |
上の表はざっくりした計画です。
① の(1)から順に取り組んでいくのが自然な流れになりそうです。
あなたの改善点はどのようなものでしたか?
できなかったことも、原因と対策も人により違うのが当前です。
しかしこうしてみると、パースの知識や人体の知識、他のイラストについての勉強など、画力UPには誰もが避けて通れないような要素ばかりが上がってきました。
原点回帰して、基礎的な技術を積み上げていくことが、やはり何よりの近道のように思えます。
次回:キャラクターの顔を描く
次回からはいよいよイラストの改善が始まります。
まずはキャラクターデザインの勉強……ということで、「顔」に取り組んでいきましょう!
可愛い顔、かっこいい顔、流行りの顔を描くにはどうすればいいのか?
イラストは顔が命と言っても過言ではありません。そして描いていても特別楽しいのが「顔」。
一緒に楽しくマスターしていきましょう!
それでは次回の「イラスト部」にもぜひご参加ください!
理想的な顔のバランスを分析し、好きな絵柄で思い通りのキャライラストを描けるように練習していきます。↓